ヒヤリ・ハット報告書、医療機関や薬局に周知を
厚生労働省が都道府県などに通知
厚生労働省は14日、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の報告書に関する通知を都道府県などに出した。「調剤」や「疑義照会」の報告を取り上げ、医療機関や薬局、関係団体に周知するよう求めている。【新井哉】
【関連記事】
通知では、同事業で2018年1月から6月までに報告された件数は2万584件で、このうち「調剤」の事例が1万653件、「疑義照会」の事例が9831件あり、「医療安全に資する事例の報告」が増えているとの見解を示している。
同事業の報告書では、薬剤の特性を考慮して処方提案を行った事例などを記載。例えば、てんかんや躁病・躁うつ病の躁状態の治療などに効能・効果があるデパケンR錠200mgが処方された事例では、患者が入所している施設の看護師から「患者が嚥下困難になり、薬剤の服用が困難になったため、投与する際に粉砕してよいか」との相談があった。
同錠は薬物を徐々に放出する「徐放性薬剤」であるため、薬剤師は、「粉砕は不適切」で、同じ成分のセレニカR顆粒40%に変更することが妥当と考え、処方した精神科医に変更を提案。患者の服用が改善したという。
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】
【関連キーワード】