ちば医経塾、第2期生を募集
1月15日まで
千葉大学医学部附属病院(千葉市)は、「ちば医経塾・病院経営スペシャリスト養成プログラム」の第2期生を、来年1月15日(火)まで募集している。
病院経営に関する実践的なカリキュラムを通じ、持続可能な経営を行える人材を養成する。同プログラムは文部科学省の「課題解決型高度医療人材養成プログラム」に採択され実施されているが、さらに平成30年度「職業実践力育成プログラム」(BP)にも認定されている。
病院経営について学びたい医師、看護師などの医療職、行政職員、病院事務職、ヘルスケア企業の職員や地方議員などを対象とし、正規プログラムの修了者には、「病院経営スペシャリスト」の称号が付与される。
今年から始まった第1期には、北海道から沖縄まで59人が応募し、23人が正規生として学んでいる。第2期は募集人員を40人とし、「法人枠」※も若干名募集することで、柔軟に受講できるようにする。
※1人分の受講枠を同一法人の複数人で共有できる制度(事前登録が必要)。
詳しくは、「ちば医経塾・病院経営スペシャリスト養成プログラム」サイト
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■第一線で活躍する総勢40人が講師に
履修科目は、▽医療制度論・医療政策学講義▽医療経営学講義▽医療経営学演習▽医療経済学▽医療情報学▽統計学▽医療安全概論▽レギュラトリーサイエンス概論▽人材管理・健康経営学▽医療機関コミュニケーション論-の10分野。オプション講座として、医療機関以外の一般的な経営の在り方について学ぶ「一般経営概論」などを設ける。
CBnewsマネジメントで人気連載中の井上貴裕氏(千葉大学医学部附属病院 副病院長・病院長企画室長・特任教授)が塾長を務め、日本病院会の堺常雄名誉会長や日本慢性期医療協会の武久洋三会長をはじめ、現役の病院長や病院幹部、弁護士など、第一線で活躍する総勢40人の講師陣が登壇する。
井上氏はプログラムを通じて、バランス良く意思決定ができる医療人を育てたいといい、「第一線の講師と直接話ができるのは貴重。修了者は同窓組織にも登録されるので、ネットワークも広げてほしい」と話す。
■課題意識持つ仲間と一緒に取り組んでほしい
ちば医経塾で第1期からコーディネーターを務める千葉大学医学部附属病院 病院長企画室の亀田義人特任講師は、履修状況や満足度の調査からも、受講生が成長を実感していると話す。
人口減少地域で院長を務める講師が、地域医療の危機を乗り越える方法を語ったり、地域の基幹病院の幹部が、病院内外の連携を戦略的に進め、地域包括ケアシステムの中核になっていった過程を紹介したりすると、受講者たちも熱心に聞き入り、質問が続くという。
当初はおとなしかった受講者も、次第に他の受講者とも議論するようになったほか、講師に積極的にアプローチし、同僚と連れ立って講師の施設の見学に行くことなども増えた。
一線の多種多様な講師による講演を聞き、またワークショップを経験することにより、より本質的な問題解決能力が身に付けられ、最近では、意見交換のレベルが向上し、満足度調査でも「さまざまな意見が聞けてとても参考になった」といった声が上がり、受講者同士の横のつながりを実感しているといい、今後、同窓会組織についても支援していきたいと話す。
亀田氏は、地域医療や病院運営に課題意識を持っていても、解決に向けた方法が分からず、もやもやとした気持ちを抱えている方に来てほしいと言い、「同じ悩みを抱えていたり、その解決に向けて果敢に挑戦している人がいる。そのような仲間と一緒に取り組んでいく人を待っている」と言う。
第2期では、第1期の講義に加え、他分野の採用戦略を学び、病院の採用方法の在り方を考えたり、人工知能(AI)が病院分野に浸透していく中、病院経営層はどのようなことを踏まえておくべきかなどをテーマに、第一線の講師が登壇する予定だ。
講義は2019年5月から20年2月までの土曜日と日曜日に、主に千葉大学医学部附属病院で行う(1日4時間、土日連続の講座を月2回、計4日ほど予定)。また、電子媒体による補講制度も設ける。
正規プログラムの履修費用は、病院職員は48万円、病院職員以外※は60万円。また、法人枠は96万円となっている。
募集は19年1月15日(火)まで。問い合わせは、千葉大学医学部附属病院 病院長企画室。電話043-226-2755(直通)
※非医療従事者の履修生には、医療のリテラシーを身に付けるために医療・医学概論を提供する。
医療介護経営CBnewsマネジメント
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