厚生労働省は5日、インドの一部地域で感染が確認されているニパウイルス感染症について国内での「感染リスクは低い」とする評価結果を公表した。感染経路は主にオオコウモリといった感染動物との接触などであり、国内でニパウイルスを保有するコウモリの報告はないことが根拠。
また、日常生活での接触でヒトからヒトへ容易に広がる感染症ではないため、国内でニパウイルスが伝播する可能性も低いとしている。
このリスク評価は、国立健康危機管理研究機構(JIHS)によるもの。同機構では、ニパウイルス感染症の流行地域に渡航する場合に推奨される対応方法もホームページで公表している。
それによると、流行地域での基本的な感染予防策は、石鹸と水での手洗いやアルコール消毒液の使用などの手指衛生、マスクの着用、咳エチケットを行う。また、コウモリやブタに直接接することや、洗っていない生の果物やナツメヤシなどの樹液に触れたり、食べたりすることを避ける。
さらに、ニパウイルス感染症の患者や感染が疑われる体調不良者との接触をできる限り避けるとともに、接触する場合は手袋などで患者やその体液との直接の接触を避け、手指衛生などの基本的な感染予防策を行う。
渡航中にこれらのリスク行為があり、発熱や頭痛、めまい、神経症状など感染を疑う症状が出たら、渡航中・渡航後に関わらず速やかに医療機関を受診し、渡航歴や現地での行動を伝えることとしている。
ニパウイルス感染症は、4日から14日程度の潜伏期間があり、発熱や筋肉痛などの症状が出る。重症化すると意識障害などを伴い脳炎を発症することもある。致命率は40-75%と推定されている。
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