再生医療提供での留意事項を周知
厚労省
厚生労働省は、法令違反に該当する再生医療の提供事案が確認されているとして、提供機関が留意すべき事項を都道府県などに通知した。医療機関などへの法に基づく手続き遵守の周知徹底を求めるとともに、法令違反が疑われる医療機関や事業者などの情報を得た場合には情報提供を行うよう求めている。
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留意事項によると、特定細胞加工物を静脈経由で全身投与する再生医療では致死性の肺塞栓や不整脈といった合併症のリスクを伴う。そのため、特定細胞加工物の製造や保管、投与に関しては提供機関や認定再生医療等委員会の責任において実施について十分な検討を行う必要がある。
特に重症の基礎疾患を有する患者への提供では、全身状態の悪化など予期せぬ有害事象のリスクを考慮し、患者のリスクとベネフィットを十分に比較検討し、有効性が安全性におけるリスクを上回ると十分予測されるかどうかを検討する必要がある。
また、医薬品などを併用して投与する場合は、相互作用の安全性のリスクを考慮し、提供計画書などに併用投与物を明記し、認定再生医療等委員会の審査を受ける必要がある。科学的妥当性に関しても十分な検討が求められる。
提供体制では、第一種・第二種再生医療等を提供する医療機関は救急医療に必要な施設・設備を備え、第三種再生医療等の場合も急変時に対応できる準備が必要となる。
連携医療機関がある場合でも、提供する医師は現場での救急医療措置の技能を有することが前提となる。この技能は、医師の略歴と共に提供計画に書類添付し、認定再生医療等委員会の審査を受ける必要がある。
実施する医師の変更や追加があれば、速やかに変更後の提供計画を厚労相に提出し、あらかじめ認定再生医療等委員会の意見を聴く必要がある。提供機関の管理者は、再生医療などが計画に従って適切に行われるよう、随時確認する体制を確保しなければならない。
再生医療の提供時や提供後に有害事象が発生した場合は、原因究明のため特定細胞加工物などの残余物や患者検体を保管する。有害事象が疾病などに該当しないと判断した場合でも、その理由を記録として残す必要がある。
保険外の再生医療に伴う医療費は、原則として保険給付の対象外となる。そのため、再生医療などの提供機関は疾病などの発生時に適切な救急措置を受けられる医療体制をあらかじめ確保し、その概要を再生医療等提供計画に記載する必要がある。
再生医療については、法令違反事例が相次いで確認されている。そのため、2月26日に開催された厚生科学審議会の評価部会で、提供機関が留意すべき基本事項を取りまとめた。それを踏まえ、厚労省が12日付で都道府県などに通知を行った。
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