【宗和メディカルオフィス代表 原田宗記】
内科クリニックの開業に当たっての看護師の募集に、常勤1人、パート5人から応募があった。常勤者の採用を最優先に考えていたが、精神科中心の職歴から開業時1人での診療対応は難しいと判断。パート希望者だけで勤務を組む方が、「賃金的にも安く、休みの希望もお互いに調整しやすい」という理由もあった。開院当初は患者も少ないと予想されるので、通勤距離が近く、過去に内科クリニックの経験のある30代後半から40代のパート3人を採用することにした。
そのうち2人は現在も勤務中の現役の看護師で転職組。もう1人のFさんは2年のブランクがあったが、3か月前に「職場復帰の研修」を受講したと説明。内科診療所では欠かせない採血について確認すると、「練習したので大丈夫です」と明確に答えたので、不安も多少あったが現場復帰へのやる気と転職組の看護師にフォローしてもらいながら経験を積んで戦力になってもらえればよいと考え採用した。ただし、試用期間3か月の時給はブランクがあるので転職組より100円安い1500円とした。
看護師の開業前準備は、診療での医療機器の操作や院長との診察手順などの確認をすることが多い。さらに、迅速血液分析器や電子カルテの操作など、覚えることはたくさんあった。機器の操作はメーカーによって異なり、個々によって経験も異なることから、ブランクがない看護師でも40代ともなると理解するのに時間を要する。それでも、業者の説明や研修の回数を増やすことで、何とか診療体制を整えた。思うような人材はなかなか集まらない。育てていくことが前提となる。
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