厚生労働省は22日、高齢者への薬物療法の適正化を図るための包括的なガイドライン(指針)の骨子案を、高齢者医薬品適正使用検討会の会合に提示した。処方見直しの基本的な考え方や多剤服用対策の留意点などを盛り込んだもので、委員から強い反対意見は出なかった。同省はこの日の意見を踏まえて骨子案を修正した上で、2018年3月に開催予定の次の検討会でガイドラインの取りまとめを目指す。【松村秀士】
厚労省によると、複数の慢性疾患を持つ高齢者は平均で約6剤を処方されており、多剤を服用することによって副作用が強まったり、相互作用が生じたりするリスクが高くなる。そのため、高齢者への多剤服用対策が求められていることから、ガイドラインの作成に向けた議論が同検討会などで進められてきた。
厚労省は、17年度中に包括的なガイドラインを作り、18年度中に専門領域別や領域横断的な病院機能別のガイドラインを作成することを目指している。
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