全国に92病院を擁する日赤の2017年度医療施設特別会計決算は、医業収益が2.5%増の9966億円、費用は2.4%増の1兆127億円で差し引き161億円の赤字だった。赤字幅は前年度の165億円からわずかに改善した。ただ、経常収支ベースでは収益が1兆408億円(217億円増)、費用は1兆534億円(26億円減)と125億円の赤字で、わずかに悪化した。さまざまな経営改善策を進めており、19年度には経常収支ベースでの黒字を目指す。【ライター 設楽幸雄】
医業収益9966億円の内訳は、入院収益が6747億円(2.3%増)で構成割合67.7%と7割近くを占める。外来収益は2788億円(3.0%増)で構成割合28.0%、その他の医業収益が431億円(2.4%増)で構成割合4.3%。
医業収益の構成割合を4年前の13年度と比較すると、入院収益は68.5%から0.8ポイント低下、外来収益は27.0%から1.0ポイント上昇、その他は4.4%から0.1ポイント低下した。入院収益も増加を続けているが、外来収益の伸びがやや上回り、ウエートを高めている=表=。
患者延べ数では、入院は13年度の1115万人から17年度は1085万人と減少傾向にあるが、新入院患者数は74.8万人から79.9万人へと増加した。平均在院日数が13.9日から12.7日へと減少したのに伴って入院患者延べ数も減少している。
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