このほど東京ビッグサイトで開催された「日経 クロステック・エキスポ 2018」で、奈良県立医科大MBT研究所の梅田智広教授が「始動!奈良医大初ベンチャーによる事業化」をテーマに講演を行った。MBT(Medicine-Based Town)とは、奈良医大の細井裕司学長が打ち出したコンセプトで、医学的知識を基礎とした少子・高齢社会に対応した「まちづくり」の研究の総称。この考えに基づいた研究の結果、開発された通信ゲートウェイの「MBTLink」を核に、IT技術を活用した製品の開発を行っている。梅田教授はこれら製品の量産化を目的として、10月にMBTリンク株式会社(本社・奈良県橿原市)を立ち上げた。【齋藤栄子】
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病院の医師や医学部の研究ノウハウを、どうやってサービスとしてアウトプットしていくか―。奈良医大の細井学長と梅田教授らは、大学として研究開発を行うだけで終わらせるのではなく、その結果をいち早く社会へ提供して普及させるための取り組みを進めてきた。この集大成を、少子・高齢化など大きな課題を抱える町に「実装」させて、会社のサービスとして医療費削減などの問題解決を図ろうとしている。
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