「一次売差マイナスは縮小したが仕切価を上げている。その分、病院側は2%高い価格で購入している」「仕切価が上がり割り戻しは下がってワニ口のようになったのは想定外」。7日の医薬品流通改善懇談会で、薬剤の納入価が上昇する中、メーカー仕切価が上昇していることを大学病院と薬局側の委員が問題視した。仕切価の水準が下がり、納入価と逆転することで一次売差マイナスが解消するという医薬品流通ガイドラインが目指すゴールまでは「道半ば」とされた。【ライター 設楽幸雄】
厚生労働省は資料説明で、▽納入価の水準の上昇により一次売差マイナスは縮小▽納入価の水準は単品単価取引の割合と共に上昇した▽単品単価契約は大幅に増加した―などと報告した。ただ、単品単価契約は増えたが、実際の価格交渉を単品単価で行う「単品単価交渉」は契約の進展ほどではないとされている。
質疑では、こうした説明に対し、病院側の長瀬輝誼氏(日本精神科病院協会副会長)が「ガイドラインが出てうまくいっているようだが実際はどうか」と疑問を投げ掛けた。
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