小野薬品工業は9日、2019年3月期決算を発表、売上高は2886億円で前期比10.2%増となった。トップ製品のオプジーボは906億円で0.5%増にとどまった。販売数量は40%程度増加したが、18年4月と11月の2度の再算定による薬価引き下げが影響した。19年度は費用対効果評価による最終の再算定があるため、6.2%減の850億円と予想している。しかし、数量では20%増を見込む。オプジーボの効能は現在、7種の癌だが、結腸・直腸癌を申請中で、さらに、19年度中に非小細胞癌の1次治療など5件の効能追加の承認申請を行うことを明らかにした。適応癌種は9種となる。【ライター 設楽幸雄】
オプジーボの18年度売上高は0.5%増にとどまったが、全売上高の10.2%増に寄与したのもやはりオプジーボだった。日本、韓国、台湾の3カ国・地域を除く世界各国での開発と商業化の権利を持つ米ブリストル・マイヤーズスクイブ社からのロイヤルティが187億円増の585億円、キイトルーダとの特許係争で和解した米メルク社からのロイヤルティが61億円増の128億円あり、合わせて248億円のロイヤルティ収入の増加があった。
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