【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■管理栄養士は活躍の場を厨房から病棟へ
病院で働く管理栄養士・栄養士の人数推移を見ると、栄養士の人数は減少傾向にある一方で、管理栄養士はおよそ20年間で約1万5,000人から2万3,000人に増えた=グラフ1=。
管理栄養士増加の背景には、その重要性の高まりがある。チーム医療が重視される流れの中で、管理栄養士は栄養管理におけるハイリスク患者への介入など、臨床業務での役割拡大・貢献への期待が高まっている。
2021年の中央社会保険医療協議会・総会では、入院患者の栄養管理業務が主に変わっていることが示された=資料=。さらに「望ましい姿」として病棟配置型が示された。つまり、管理栄養士の業務は「厨房」から「病棟」へシフトし、増大する業務量に応じて、病院で働く管理栄養士の人数が増えてきた。
■診療報酬で人件費を賄うことが難しい管理栄養士
厨房業務が中心の管理栄養士でも、外来や入院患者への栄養管理を行えば、栄養指導などの診療報酬を得られる。その場合、人件費を増やさずに収入を増やすことができる。病院経営においてプラスになるため、多くの病院では積極的に取り組んできた。しかし、管理栄養士が忙しいから1名増やしたいと言われても事情は複雑だ。1名増やした人件費以上に収入が増えるならば、
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次回配信は11月19日を予定しています
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