【国際医療福祉大学大学院 医療福祉経営専攻 教授 石山麗子】
次の介護保険制度の見直しに向け、介護保険部会ではいよいよとりまとめの段階に入った。
12月15日に開催された第131回の部会で、厚生労働省は「介護保険制度の見直しに関する意見(案)(以下、意見)」を示した。
今回は、2040年に向けた地域包括ケアシステムの深化として検討されてきたが、対象者の権利擁護を本質とするケアマネジメントの在り方は変わらない。その中で、「頼れる身寄りのない高齢者」が独居や認知症と並び、対象者に新たに加わることは見逃せない。
「頼れる身寄りがいない」という用語は意味深長である。婚姻歴がない。婚姻歴はあっても配偶者は他界し子がいない、子はいても連絡はとらないだけではない。身寄りがいるのに“頼れない”状況は複雑である。
例えば、
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