大人のADHD、薬物治療で副作用リスク高い可能性
都医学総合研究所
東京都医学総合研究所社会健康医学研究センターの西田淳志センター長らの研究グループは、思春期以降に現れるADHD(注意欠如・多動症)では薬物治療によって精神病症状などの副作用が生じるリスクが高まる可能性があるとする研究成果をまとめた。症状の出現時期を丁寧に確認し、特に成人のADHD患者に対しては薬物治療を慎重に検討する必要があると指摘している。
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ADHDは、集中しづらかったり、落ち着きがなかったりするなどの症状を持つ発達の状態。主に子どもに見られ、成長とともに症状が軽くなると従来は考えられてきたが、近年は思春期や大人になってから初めて症状が現れる「思春期発症のADHD」が存在することが明らかとなっている。
思春期発症のADHDは小児期に症状が出る従来のADHDとは異なる性質を持つ可能性が指摘されている。
研究グループでは、特に思春期発症のADHDでの薬の副作用に焦点を当て、最新の研究結果を整理した。近年の大規模な遺伝研究により、思春期発症のADHDは子どものころに現れるADHDよりも精神病を発症しやすい遺伝的な傾向を持つことが示されている。
また、▽薬物治療によって精神病リスクが高まる可能性は主に思春期発症のADHDで認められる▽子どものころに現れるADHDでは、このような関連は明確に確認されていない-ことも明らかになってきた。
これらの知見から、研究グループは「ADHDの薬物治療による精神病リスクは思春期発症のADHDで特に高くなる可能性がある」と強調。また、研究成果は、今後のADHD治療ガイドラインをより安全で効果的なものへ改善するための重要な基盤となり得ると指摘している。
今後は思春期発症のADHDに対する薬物治療の副作用をさらに厳密に検討し、エビデンスに基づいた治療ガイドラインの改訂へとつなげていくことが求められているとしている。
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