訪問介護での負担業務、「自身の移動」が最上位
通所介護では「移乗支援」 民間調べ
医療や介護、保育サービスなどを手掛けるニチイ学館(東京都千代田区)の調査によると、介護職員にとって訪問介護の現場で最も負担が大きかったり、課題と感じていたりする業務で一番多かったのは「スタッフ自身の移動」だった。一方、通所介護などでは「移乗支援」が最上位で、サービスごとに最も負担と感じる業務の順位が変わることが分かった。
【関連記事】
調査は、介護の仕事で感じる負担や課題を知るため、ニチイグループの介護職員を対象に2025年6-7月に実施。1万1,120人から回答を得た。
介護業務の中で最も「負担が大きい」「課題である」と感じられる業務を尋ねたところ、一番多かったのは利用者のベッ ド・車椅子・便座などへの移動の手助けをする「移乗支援」で、全体の19.8%を占めた。次いで、居宅を訪ねてサービスを行うための「スタッフ自身の移動」が17.6%、入浴の介助を行う「入浴支援」が12.3%などの順だった。
従事しているサービスごとに見ると、全体の59.9%を占める訪問介護では「スタッフ自身の移動」が28.2%で最も多く、次いで多い「移乗支援」(17.7%)を10.5ポイント上回った。これに対して、通所介護 (全体の11.7%)では「移乗支援」が28.6%で最も多く、次に多い「入浴支援」(19.1%)より9.5ポイント高かった。
また、認知症の利用者の共同生活を支援する認知症対応型共同生活介護では、通所介護と同様に「移乗支援」(22.3%)が最多だったものの、「見守り・コミュニケーション」(16.2%)や「徘徊防止」(16.1%)も高い比率となった。
調査では、各サービスでの主要な負担について、自由記述の回答からテキストマイニング方式で原因分析を行った。自由記述内に「腰痛」「体力」「きつい」といったワードがあれば、「身体的負担」に分類。そういった検索キーワードを予め設定した上で、各業務のどの部分に負担を感じているかを深掘りすることで、数字だけでは見えない本音や負担の詳細を読み取るのが狙い。
訪問介護サービスに従事する職員の中で、「自身の移動」を課題として挙げた3,209人の回答を分析したところ、「自身の移動」という負担の中で最も多かったのは(複数回答)、「移動時間・効率性」で93.7%に上った。「移動費用・経済的負担」(48.5)も5割近くあった。
通所介護サービスに従事する職員の中で、「入浴支援」を課題として挙げた621人の回答も分析した。その結果、入浴支援業務を通して感じる負担の中で最も多かったのは「暑さ・体力的負担」(60.1%)だった。入浴支援の負担が「浴室環境・設備の課題」によるとする回答も56.8%あった。
ニチイ学館は「入浴支援の負担は体力面以外に、広さや暑さなどの環境によるものが大きいことが分かった」としている。
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】

