【北海道介護福祉道場 あかい花代表 菊地雅洋】
社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の介護保険部会が2022年12月20日に出した「介護保険制度改正の見直しに関する意見」には、軽介護者(要介護1・2の人)の生活援助などの市町村の総合事業への移行と居宅介護支援費の自己負担導入について、「第10期計画期間の開始までの間に、結論を出すことが適当である」と記されていた。第10期計画期間の開始とは27年4月を指すが、その結論が25年12月25日に「介護保険制度の見直しに関する意見」として示された。
このうち軽介護者の生活援助などの総合事業化については、市町村の総合事業が未成熟な地域があり、認知症の人の受け皿となるサービスがない地域もあることから時期尚早として見送りとなった。軽介護者サービスの総合事業化については、訪問介護の生活援助を先行実施した上で、訪問介護全体と通所介護に拡大されることが想定されていたが、そうなると顧客の大半を失ってしまう訪問介護・通所介護事業者が少なくなく、単価の低い市町村総合事業の委託を受けても経営が厳しくなることから、この見送りは大いに歓迎することだろう。「時期尚早・見送り」ということで30年以降の制度改正の際に、この問題が再度議論の俎上に載せられる可能性があるが、そうならずにこのまま廃案となることを期待する介護事業者が多いのもうなずける。
また居宅介護支援費の自己負担導入については、「ケアマネジメントに要する費用については、10割給付となっている(利用者負担を求めていない)ところ、これは介護保険制度創設時にケアマネジメントという新しいサービスを導入するにあたり、要介護者等が積極的に本サービスを利用できるようにすることを目的としたものである」として全額公費負担である経緯を改めて示した上で、自己負担導入を見送る結論が示された。
ただし、住宅型有料老人ホームの入居者に関して、ケアプラン作成を含めて利用者負担の対象としている特定施設入居者生活介護などとの均衡の観点から、新たに登録制といった事前規制の対象となる有料老人ホームの入居者のみを対象として、新たな相談支援の類型を創設した上で、
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