日本赤十字社（日赤）が献血血液の感染症検査で、1人分の血液ごとに調べる「個別NAT（核酸増幅検査）」を8月から始めることが、16日までに分かった。日赤では、HIV感染などを予防するため、NATと血清学的検査を実施しているが、HIV感染者の血液が検査を通過し、輸血を受けた患者がHIVに感染したことが判明。日赤は20人分まとめて検査している現在の体制を見直すことで、検査精度の向上につなげたい考えだ。【新井哉】


　NATが導入された1999年には500人分の血液をまとめて検査していたが、検体数が少ないほど精度が高まることから、翌2000年には50人分、04年には20人分に減らしている。血清学的検査では、B型・C型肝炎やHIVに感染してからウイルスを...