制度発足から約3年、全国のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、15万戸を超えた。介護サービスや医療との関連で語られることが多いサ高住だが、根拠法は「高齢者住まい法」。つまり、その本質は、あくまで住居だ。ところが最近、「在宅復帰」をコンセプトとするサ高住が登場し始めた。住宅が在宅復帰を旗印とする意外な“進化”の背景には、病院から在宅への流れを強力に推し進める国の施策がある。その現状と背景を探る。【ただ正芳】 JR松本駅から、歩くこと約10分。梓川の支流から程近い住宅街に、相澤病院など、社会医療法人財団慈泉会が運営する医療機関や介護施設が集まったエリアがある。そのエリアの中に、サ高住「結」本庄はある。19.8平方メートルの1ルームタイプを中心に42室を擁する「結」の入居率は、11年の開設以来、ほぼ100%を保っている。 ■平均半年の滞在で希望者を自宅に帰すサ高住 この「結」本庄で注目すべきは、高い入居率より、退居した人の数とその平均入居日数の短さだ。 「これまでに退居した人は73人。その平均入居日数は144日ほど。半年弱ですね。短い人では数週間で退居した人もいました」(井上真琴主任)
(残り2857字 / 全3352字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】


