院内事故調査の透明性確保の必要性を述べる堀氏
病院や診療所などで起きる「予期せぬ診療関連死」について、全例届け出と院内事故調査が義務付けられる医療事故調査制度(事故調)が、来年秋にも始まる。医療関連訴訟の患者側弁護士でつくる任意団体「医療事故情報センター」(名古屋市)は、とにもかくにも法案が通り、運用に向けて動いていることを前向きにとらえている。常任理事の堀康司弁護士は、「想定よりも医療機関の自律性に大幅に委ねる仕組み。医療界はその責任に応えてほしい」と要望。「現実の診療関連死の判断や院内事故調の運用では、医療機関の長が都合よく解釈している例を見てきている」として、患者の視点でも納得のいく運用になるよう、ガイドラインの作成過程を注視している。
医療行為の当事者である主治医のみが診療関連死か否かを判断し、遺体が荼毘に付された場合、遺族からは隠ぺいの疑念を持たれかねない。藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)では、院内の安全管理室が死亡について全例の報告を受け、出棺前に第三者の立場で判断することで、遺族への対応や医療安全の向上に努めている。【大島迪子】 ■第三者機関、しっかり報告書をレビューできる体制を 「医療事故の事例はわれわれもたくさん見てきたが、その個別事例を集積することは難しかった。全例を把握し、起きていることを知ることが対策を立てる上でスタートになる」 堀氏はそう話し、医療機関の大小にかかわらず診療関連死を報告する事故調の仕組みを歓迎する。しかし、「第三者機関」の在り方については、▽全報告書をしっかりレビューできる体制が整えられるのか▽各医療機関の院内事故調への関与がどうなるのか-といった点に懸念を持っているという。
医療行為の当事者である主治医のみが診療関連死か否かを判断し、遺体が荼毘に付された場合、遺族からは隠ぺいの疑念を持たれかねない。藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)では、院内の安全管理室が死亡について全例の報告を受け、出棺前に第三者の立場で判断することで、遺族への対応や医療安全の向上に努めている。【大島迪子】 ■第三者機関、しっかり報告書をレビューできる体制を 「医療事故の事例はわれわれもたくさん見てきたが、その個別事例を集積することは難しかった。全例を把握し、起きていることを知ることが対策を立てる上でスタートになる」 堀氏はそう話し、医療機関の大小にかかわらず診療関連死を報告する事故調の仕組みを歓迎する。しかし、「第三者機関」の在り方については、▽全報告書をしっかりレビューできる体制が整えられるのか▽各医療機関の院内事故調への関与がどうなるのか-といった点に懸念を持っているという。
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