介護事業所の財務コンサルティングを数多く手掛ける税理士法人ACSの大久保圭太代表は日本介護ベンチャー協会の定例会で講演し、多くの介護サービスの報酬の削減が見込まれる4月の介護報酬改定後の財務戦略のポイントなどを説明した。大久保代表は、事業存続のためにまず必要なことは、できる限り多くの現預金を確保しておくことと指摘。そのためにも金融機関の性質や仕組みを把握することが大切と述べた。【ただ正芳】 11日に決まった4月の介護報酬の改定率はマイナス2.27%となった。この決定を受け、厚生労働省では各サービスの単位数の調整を行っているが、既に社会保障審議会介護給付費分科会で基本報酬の削減の方針が提案されているデイサービスや特別養護老人ホームなどには、厳しい改定結果が示される可能性が大きい。 大久保代表は、報酬削減後も事業経営を存続するためには、まず、より多くの現預金を持っておくことが重要とした上で、金融機関から適切に資金を調達するには、「『貸さないと損をする』と思われるようにする必要がある」と述べた。 さらに具体的な金融機関との付き合い方として、必ず複数の金融機関と取り引きすることや、自社のステージにあった金融機関を選ぶことなどを説明。その上で「金融機関は敵ではない。しっかり応援してもらうつもりで付き合うべき」とした。 ■財務マネジメントの“禁忌”も具体的に例示 また、大久保代表は、財務マネジメント面でも課題を抱える事業所が珍しくないと指摘。特にやってはならない取り組みの具体例として、▽1期目に利益が出たら、2期目に役員報酬を増額する▽節税対策のためだけに生命保険に加入▽会社の節税対策で、社長が法人税率より高い所得税を支払う▽預金残高が月商を割り込む―などを上げた。
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