埼玉の細胞加工センターに改善命令 厚労省
再生医療で患者死亡 重大な逸脱など複数違反
厚生労働省は、コージンバイオ(埼玉県坂戸市)の埼玉細胞加工センターに対して再生医療等安全確保法に基づく改善命令を行った。同センターの製造工程で重大な逸脱などがあったことが確認されたためで、衛生管理の改善や法令順守のための必要な対応などを求めている。
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事案の発端は、2025年8月20日に東京都内のクリニックで行われた再生医療の治療中、患者が急変して死亡した報告だった。治療の際に使用された特定細胞加工物が同センターで製造されたものだったことから、厚労省は同年8月29日に同クリニックと同センターに一時停止命令を発出。その後の立入検査で、同センターによる複数の法令違反が確認された。
違反事例として、同センターでは患者組織や基礎培地などの一部を除く原料について製品標準書や製造指図書・記録書などの文書でも、原料の供給者やカタログ番号、規格などを規定していなかった。また、品質照査手順書で「一年に一度特定細胞加工物の品質の照査を行う」としていたが、実際にはその照査を行った実績はなく、記録もなかった。
衛生管理基準書には、衛生管理基準を超えた場合の処置(逸脱処理)について「『逸脱の管理に関する手順書』に従い処理を行う」と規定していた。しかし、清浄度管理区域内での浮遊菌や落下菌の各測定記録書で、管理基準値を超える菌量が頻繁に検出され、重大な逸脱が生じていたにもかかわらず、逸脱管理手順書に基づく業務を行っていなかった。
特定細胞加工物などの製造管理や品質管理に関しては、自己点検に関する手順書は備えられていたが、定期的な自己点検を20年以降は実施していなかった。
こうした違反事例の確認を受けて厚労省は、逸脱処理の実施や特定細胞加工物などの安全性の確認のほか、製造施設の清浄化、逸脱管理手順書の改訂、作業者や物品の無菌性の確保などを同センターに求めた。併せて、外部専門家による評価と報告や作業に従事する職員への教育訓練なども早急に実施するよう命じた。
医療介護経営CBnewsマネジメント
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