禁煙飲食店の割合5.7ポイント増 健康増進法改正後
筑波大など
飲食店などを原則屋内禁煙とする法律(改正健康増進法)が2020年4月に全面施行されたことにより、全国にある禁煙飲食店の割合が推計で5.7ポイント上昇したとする研究結果を筑波大などが公表した。同時期に受動喫煙防止条例を施行した東京都や千葉市では割合が顕著に増えた。
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他人のたばこの煙にさらされる受動喫煙による健康への悪影響を減らすため、改正健康増進法が20年4月に全国で全面施行された。ただ、この法律は既存の小規模飲食店を対象に、20歳未満の子どもをたばこの煙にさらさないなどの条件を満たせば喫煙しながら飲食できる設備の設置を一時的な例外として認めている。
この例外によって法律の効果が不十分にならないように、東京都と千葉市では飲食店の禁煙化を一層促すため受動喫煙防止条例を同時期に施行。また、埼玉県では喫煙可能室を設置する場合に同居親族以外の従業員からの書面による喫煙可能室設置についての同意書の取得を定めた受動喫煙防止条例を21年4月に施行した。
筑波大医学医療系の村木功教授や神戸大大学院医学研究科の片岡葵特命助教、国立がん研究センターがん対策研究所の片野田耕太データサイエンス研究部長らの研究チームは、2016年-22年のグルメレビューサイトの掲載情報を用いて改正健康増進法と受動喫煙防止条例の効果を評価した。
その結果、全国の禁煙飲食店の割合は改正健康増進法施行によって推計で5.7ポイント上昇した。また、同時期に条例を施行した東京都と千葉市では推計で13.5ポイント(うち条例のみの効果は7.8ポイント)上昇。一方、埼玉県では有意な上昇は認められなかった。
22年12月時点での禁煙飲食店の業態別の割合は、レストラン・食堂が68.3%、喫茶店・カフェは70.2%、居酒屋は32.8%、バーで25.0%と推計された。
飲食店を既存と新規開業に分けると、既存店の禁煙割合は食堂・レストランで64.9%、喫茶店・カフェで65.0%、居酒屋・ダイニングバーで30.6%、バーで21.4%。新規開業店では、それぞれ89.2%、93.1%、55.5%、47.6%という結果だった。
研究チームは、今回の研究で法律・条例の施行により禁煙飲食店の割合がやや増加したことが確認された一方で、新規開業店の一部の業態や既存店では喫煙できるところがある可能性も示されたと指摘。飲食店での受動喫煙の機会をより少なくするためには、法令などの曖昧な点の見直しを進めて法令遵守を徹底してもらうことが重要だとしている。
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