【横浜市立大学附属病院薬剤部課長補佐 小池博文】
今年3月に日本医療機能評価機構が公表した「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業第12回集計報告」(2014年7月~12月)によると、調剤に関する事例報告で最も多いのが数量間違い、次いで規格・剤形間違い、薬剤取り違えの順となっており、この3項目で全体の約6割を占めている。特に医薬品の取り違えが起こった場合のリスクは大きいが、その最も大きな要因として考えられるのが「名称類似」であり、各施設においてさまざまな過誤対策を講じているところであろう。
血圧降下薬の「ノルバスク錠」と抗悪性腫瘍薬「ノルバデックス錠」は間違いやすい医薬品の代表例であり、調剤経験のある薬剤師にとっては周知の事実である。同機構が07年に注意喚起文書を発出し、両販売メーカーでも事故防止の啓発活動や包装表示の改善を行ってきたが、その後も取り違え事例は続き、12年には第2報として再び注意喚起が行われた。
医療現場では注意すべき情報があふれているが、チェック過程を増やせばそれだけ業務効率が低下してしまう。そこで、当院では両剤をそれぞれジェネリック医薬品の「アムロジピン錠」、「タモキシフェン錠」に切り替え、名称の差別化を図るとともに、電子カルテシステムでの処方入力時、先発品の頭文字3字「ノルバ」と入力しただけでは直接呼び出せないように工夫した。また、院外処方では先発品が使われているケースもあることから、入院時の持参薬については、薬剤師が確実に識別することでエラーを防いでいる。
先発品Aと先発品Bの名称が似ている場合、同様の手法でジェネリック医薬品に変更することにより名称の差別化を図り、医療安全に役立てている=表1=。
次回配信は6月16日5:00を予定しています。
血圧降下薬の「ノルバスク錠」と抗悪性腫瘍薬「ノルバデックス錠」は間違いやすい医薬品の代表例であり、調剤経験のある薬剤師にとっては周知の事実である。同機構が07年に注意喚起文書を発出し、両販売メーカーでも事故防止の啓発活動や包装表示の改善を行ってきたが、その後も取り違え事例は続き、12年には第2報として再び注意喚起が行われた。
医療現場では注意すべき情報があふれているが、チェック過程を増やせばそれだけ業務効率が低下してしまう。そこで、当院では両剤をそれぞれジェネリック医薬品の「アムロジピン錠」、「タモキシフェン錠」に切り替え、名称の差別化を図るとともに、電子カルテシステムでの処方入力時、先発品の頭文字3字「ノルバ」と入力しただけでは直接呼び出せないように工夫した。また、院外処方では先発品が使われているケースもあることから、入院時の持参薬については、薬剤師が確実に識別することでエラーを防いでいる。
先発品Aと先発品Bの名称が似ている場合、同様の手法でジェネリック医薬品に変更することにより名称の差別化を図り、医療安全に役立てている=表1=。
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