東京都の65歳以上の高齢者人口が昨年秋、推計で初めて300万人を突破した。東京は、介護療養病床の数も全国で最も多く、昨年12月時点で5095床に上るが、その一方で、増設のための土地の確保が難しいなど、地価が高い大都市ならではの問題も抱えている。新たな施設類型の面積基準も争点となる中、都内の医療関係者の思いは複雑だ。【敦賀陽平】
社会福祉法人信愛報恩会(清瀬市)が運営する信愛病院は昨年9月、院内に3つある介護療養病棟の壁に文書を掲示し、患者や家族にこう周知した。介護療養病床の廃止をめぐる報道が増える中、病院側は「世の中の動きに合わせた」としているが、同法人の分須隆幸・統括事務長は「新たな施設類型への転換は簡単ではない」と明かす。
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