■通常規模以上のデイに厳しい改定となる?
医療介護経営研究会(C-SR)専務理事で、C-MAS 介護事業経営研究会最高顧問の小濱道博氏は、概況調査や大臣合意に注目し、通所介護の中でも定員が19人以上の通常型などについて、厳しい報酬削減が突き付けられる可能性が高いと指摘する=概況調査で示されたサービスごとの収支差率はこちら=。
「概況調査で示された通所介護の高い収支差率は、小規模事業所と通常規模以上の事業所の業績を併せて分析した結果です。15年度の介護報酬改定で定員18人以下の規模の小さな事業所、つまり現在の地域密着型通所介護の報酬は1割程度削られましたが、定員が19人以上の事業所の報酬は加算算定で何とか対応できる削減にとどまりました。その結果、地域密着型通所介護の収支差率が大きく落ち込んだ一方、通常型以上の規模の通所介護の収支差率は、まだ高いレベルを保っているとみるべきです」
地域密着型通所介護と通常規模以上の事業所の収支差率の違いは、今年秋に示される介護事業経営実態調査の結果で明らかになる見通しだ。小濱氏は、その違いが明確に示された後、事業所の規模に応じた報酬削減の方向性が示されると予測する。
「具体的には、通常規模以上の報酬は削減する方向で議論が進むでしょう。それ以外では、訪問介護にも厳しい結果が突き付けられる可能性が高いでしょう。一方、地域密着型については若干のマイナスで済むのではないでしょうか」
■「お預かり型」デイは報酬削減へ
小濱氏は、介護保険部会の取りまとめに盛り込まれた通所リハビリとの役割分担の明確化と機能強化も、通所介護の報酬に影響する可能性があると言う。
「機能訓練に力を入れない、いわゆる『お預かり型』の通所介護の報酬が削減される可能性は高いでしょう」
ただし、「お預かり型」がどのようなサービスであるかという具体的な基準については、今後の介護給付費分科会の議論を待たねばならない。そして、この役割分担の提言は、通所リハビリに大きな変化を迫る内容だという。
「具体的には、社会参加支援加算と生活行為向上リハビリ実施加算の算定強化や、6―8時間報酬の削減と短時間報酬のアップによる短時間化への政策誘導などの実施が予測されます」
さらに、18年度の介護報酬改定の全体的な方向性について、小濱氏は次のように指摘する。
「通所介護に限らず、ほとんどすべてのサービスで基本報酬は下げられて、加算算定を行わないと収支が安定しない方向で改定が行われるでしょう。つまり、15年度と同じ方針で改定が行われるということです」
■通所介護が取り組むべき保険外サービスとは?
しかし加算を算定するには、多くの場合、新たな人員確保が必要となる。氷河期ともいえるほどに厳しい人材難が続く昨今、基本報酬の削減を加算で取り戻そうとするのは、かなり難しい選択肢だ。
こうした状況の打開策の一つとして小濱氏は、介護保険外サービスへの積極的な取り組みを提案している。ならば、特に厳しい報酬削減が突き付けられる可能性が高い通所介護事業者が取り組むべき保険外サービスとは、どのようなものなのか―。 「取り組みやすいものとしては、送迎時の買い物代行、高齢者弁当の配達、途中での安否確認などが挙げられます。ただし、これについては現時点では不可なので、政府主導で進められている混合介護の規制緩和を待たなければなりません。さらに、サービス提供時間外のトレーニングマシンの一般への開放や要支援以前の高齢者を対象とした健康教室、休日を利用した認知症カフェやコミュニティーカフェとしての営業、旅行・外出の付き添い、話し相手サービスなども考えられます。通所介護事業所が持つスペースと人員は、保険外サービスを展開する上で大きな可能性を秘めています」
こうした状況の打開策の一つとして小濱氏は、介護保険外サービスへの積極的な取り組みを提案している。ならば、特に厳しい報酬削減が突き付けられる可能性が高い通所介護事業者が取り組むべき保険外サービスとは、どのようなものなのか―。 「取り組みやすいものとしては、送迎時の買い物代行、高齢者弁当の配達、途中での安否確認などが挙げられます。ただし、これについては現時点では不可なので、政府主導で進められている混合介護の規制緩和を待たなければなりません。さらに、サービス提供時間外のトレーニングマシンの一般への開放や要支援以前の高齢者を対象とした健康教室、休日を利用した認知症カフェやコミュニティーカフェとしての営業、旅行・外出の付き添い、話し相手サービスなども考えられます。通所介護事業所が持つスペースと人員は、保険外サービスを展開する上で大きな可能性を秘めています」
【関連記事】


