東京大は8日、医学部付属病院の医師による汚職事件が相次いだことを受けて病院を医学部から切り離し、本部直轄の「大学付属病院」とする改革策を公表した。本部による運営管理の関与と責任を明確化・強化し、病院運営に関する重要な意思決定やリスク対応、危機管理について大学全体で対応できる体制の構築を図る。
改革策によると、病院の大学付属化により病院長が大学執行部に参画する。本部での情報共有を促し、意思決定と責任とを直結することにより、本部による運営管理を強化するのが目的。
また、縦割り構造を是正し、部門間の連携強化と情報共有を制度として担保する。具体的には、臨床系講座のグループ化やピアレビューの導入、横断的なレビュー・報告体制の整備などを行い、情報や運営上の課題が早期に共有されて組織として対応できる仕組みを確立する。
外部資金審査・管理の実効性も確保する。社会連携講座などの設置段階での実質的な審査の充実や相手方に対するデューデリジェンスの位置付けの明確化と実質化、入金管理を含む財務統制の強化を図る。また、設置後の継続的なモニタリングと再評価を一体的に行う体制を本部による支援を含めて整備する。
人材・体制面では、外部資金を含む活動を適切に支えるため財務・法務・コンプライアンスなどの専門性を有する人材の配置を進め、人材の流動性の向上と役割分担の明確化を図る。これにより、特定の個人に過度に依存しない持続可能な管理・支援体制を構築する。
これらの改革の実効性を担保するため、制度運用を不断に点検・見直す仕組みを明確に位置付ける。また、重大な信用失墜行為が発生した場合には個人の責任追及にとどまらず、責任を負う組織への懲罰的措置を講じることを検討するとしている。
【関連記事】


