■優秀賞
「VOYT CONNECT」
ボイット株式会社
代表取締役社長CEO 永冨泰高氏
プレゼンテーションの制限時間をオーバーし、惜しくも上位入りを逃した永冨氏だが、最終審査終了後のインタビューで見せた表情は清々しかった。会場にいた審査員や参加者に「VOYT CONNECT(ボイットコネクト)」の思いを十分伝えられたからだ。
ボイットコネクトは、医療現場の院内コミュニケーションの効率化を目的に開発されたAI搭載インカムアプリだ。スマートフォンとイヤホンマイクを活用し、ボタン一つでグループ全体と即座につながるハンズフリーでのコミュニケーションを実現する。このサービスを導入する富家病院理事長・院長の富家隆樹氏は「病院を運営する上で、なくてはならない存在です」と感謝する。
この日、富家氏は、使い勝手の良さを多くの医療関係者に知ってもらいたいと、わずか7分のプレゼン登壇のためだけに埼玉県ふじみの市から会場のインテックス大阪に駆け付けた。インタビューで富家氏は、「ボイットコネクトをはじめとしたDXをどんどん広げていきたいが、昨今のDX業界は大半がサブスクになっており、導入台数が増えれば増えるほど経営への不安も増してくる」と本音も。業界全体の課題解決への期待を永冨氏に託した。
病院DXの現在地を“普及期”と位置付けながら、長い目で見るとDXに関するさまざまなサービス価格は今後下がる傾向にあるとみる永冨氏。ボイットのように、自社でサーバーを持たずにインターネットを利用しながらアプリを提供するSaaS(Software as a Service)の原価の中心はPaaS費用だ。PaaS とは、webアプリやモバイルアプリの開発・運用に必要なサーバーをはじめOS、データベースなどをクラウド上で提供する「Platform as a Service」の略で、SaaSの土台となる存在。永冨氏は、「PaaSに使われているCPU・ストレージ当たりの単価や通信費用等は年々下降傾向にあるため、結果的に当社のようなSaaSサービスもそのような方向に進んでいく」と話す。
普及期の販売を加速する環境が整いつつあるが、とは言いながらも、「仮に1IDがひと月1,000円だとしても100人が使うと、それだけで10万円かかります。富家理事長がお話されたように、病院経営への不安材料の1つであることはSaaSの価格が減少傾向にあったしても変わらないと思います」と病院側の目線を常に忘れない永冨氏。
「僕らとしてはできるだけ導入病院を広げることで、より効率的な運営を実現し、病院側に還元できるような形を生み出さなければなりません」と“自力本願”の姿勢で病院経営に貢献する意欲を見せた。

▽「VOYT CONNECT」の記事は以下から
https://www.cbnews.jp/news/entry/20260101000001
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