中央社会保険医療協議会は12月15日の総会で、今年度に導入したDPC対象病院の「機能評価係数2」(新係数)について、毎年4月1日に改定する内容の運用案を了承した。DPC対象病院からのデータを基に、診療実績と医療機関の体制を適切に評価できるよう新係数に反映させる。
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今年度の診療報酬改定では、DPC対象病院に対する包括評価のうち、「調整係数」による上積み相当分の4分の1が新係数に置き換わり、DPC対象病院の機能に応じて「データ提出指数」「地域医療指数」「効率性指数」「複雑性指数」「カバー率指数」「救急医療係数」の6項目で評価する仕組みになった。
来年度以降は、各病院が提出するDPCデータを基に、調整係数と新係数への財源配分を決める。
厚生労働省の運用案では、今年度に導入した新係数のうち、診療実績を評価するものとして、「データ提出指数」「効率性指数」「複雑性指数」「カバー率指数」「救急医療係数」の5項目を列挙。これらに関しては、改定前年の4-10月の診療実績(来年度は今年7-10月)を基に、DPC対象病院への新年度の評価を決める方針を示した。
また、「地域医療指数」は医療機関の体制を評価する指標に位置付け、10月1日現在の体制を翌年度の評価に反映させる。
■来年度に62病院が新規参加の意向
厚労省は中医協総会で、来年度には新たに62病院(11月11日現在)がDPCに参加する意向を示していることを明らかにした。
いずれも来年4月からの参加を予定している。厚労省は今後、DPC対象病院としての要件を満たすかどうかを踏まえて、参加の可否を判断する。仮に62病院すべてが加わると、DPC対象病院は来年度に計1452病院になる。
また中医協は総会で、新病院の参加に伴う既存のDPC対象病院に適用する医療機関別係数の運用として、▽「新機能評価係数1」や「調整係数」は現行の値を用いる▽新係数は、来年度の参加病院も含めて再計算して設定する-の2点を決めた。
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