消費税引き上げに伴う診療報酬改定で、2014年改定前の点数に対し、医科は初・再診料が5.5%引き上げ、入院基本料・特定入院料は急性期で4.8%引き上げとする厚生労働省方針が示された。これを現行点数からの引き上げ率で見ると、初・再診料は1%余りの引き上げにとどまり、一方、入院基本料は急性期7対1が3%台、特定機能病院の7対1は6%台後半の引き上げとなり、特に急性期病院に手厚い改定となる見込みだ。【ライター 設楽幸雄】
初・再診料と入院基本料との引き上げ率の違いは、14年消費税引き上げ時の診療報酬改定の結果、補填率が診療所は100%を大きく超え、病院は85%程度にとどまったことが明らかとなり、今回改定でその是正を行うことが要因だ。
今回の改定で厚労省は、病院、診療所とも補填率が100%に近くなることを目指す。そのため、現行点数に対する引き上げ率が初・再診料では低く、入院基本料が高くなるとしても、診療所に不利な改定となるものではない。
逆に、診療所はこの間の超過補填分が削れられることはなく、病院は補填不足分を取り返すことはできない改定であるのが実態だ。
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