4日に開催された部会で対応案を示し、了承された。意見交換では山本則子委員(日本看護協会副会長)が、「制度開始から10年が経過して医療現場のニーズも変化しており、特定行為が今のニーズに合っているか見直すことは賛成だ」と述べた。ただ、計38ある特定行為にはあまり実践されていないものもあるため、行為を増やすことには慎重な検討が必要だという考えを示した。
東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)は、介護保険施設で行われている医行為は非常に限られているため、病院と同じ内容の研修では受講者の負担が大きいとし、介護現場で働く看護師向けの研修も検討課題にするべきだと主張した。また、介護現場の実情を理解している人もメンバーに含めるよう求めた。
これらの意見も踏まえて、厚労省は40年を見据えた医療提供体制の構築に向け、在宅医療などを支える研修修了者をさらに増やすため制度の具体的な見直しの検討を始める。
特定行為は、医師の指示に基づいて作成した手順書に沿って看護師が行う「診療の補助」で、特定行為研修を修了して専門的な知識・技術を身に付けたら行うことができる。15年10月に制度が創設され、特定行為研修を実施する指定研修機関は25年3月時点で全国に462機関あり、それらの機関で受け入れ可能な人数(定員)は年間 6,560人。
また、各都道府県の第8次医療計画で特定行為研修を修了した看護師の就業者の目標数は計2万479人とされており、研修の修了者数は25年3月同時点で1万1,840人。修了者の就業場所は病院が最も多く、約85%を占めている。
特定行為の1つに、皮膚損傷に関する薬剤投与関連として「抗癌剤その他の薬剤が血管外に漏出したときのステロイド薬の局所注射及び投与量の調整」がある。ただ、日本臨床腫瘍学会などの「がん薬物療法に伴う血管外漏出に関する合同ガイドライン」(23年版)では、「がん薬物療法の血管外漏出に対して、ステロイド局所注射を行わないことを弱く推奨する」とされている。また、特定行為研修の実習は少なくとも5症例以上実施することとされており、皮膚損傷に関する薬剤投与関連では研修の修了に必要な症例数を確保するのが難しいという課題がある。
そのため、WGでは全ての特定行為の内容を点検し、必要に応じて見直しを検討する。
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