【千葉大学医学部附属病院副病院長、病院経営管理学研究センター長、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
地域包括ケア病棟は2014年度の診療報酬改定で、地域包括医療病棟は24年度の診療報酬改定で評価された。いずれも高齢者を主な対象とする病棟であり、その届け出状況には地域差が存在する=図表1=。医療提供体制に地域差はつきものであるが、最大の大分県と最小の千葉県では約5.0倍の地域差倍率があり、著しい。

14年度診療報酬改定で地域包括ケア病棟が新設された当時は使い勝手がよく、収益性も高いという評判で一気に届け出が増加した。20年度の診療報酬改定がターニングポイントであったが、200床以上の病院に対する院内転棟等の制限が加わり、そこから魅力度が下がったのであろう。
一方で、地域包括医療病棟の点数設定は魅力的であるが(連載第232回参照)、現状でも届け出病院数が249と非常に低調である=図表2=。このままで推移するとこれから増加する高齢者救急の主な担い手としての地域包括医療病棟は流行らない状況が続く可能性もある。
本稿では、地域包括医療病棟の現状についてデータを用いて検証し、今後、増加させる必要があるのだとすれば、そのセンターピンが何であるかについて私見を交えて論じていく。
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