DPC評価分科会(分科会長=小山信彌・東邦大医学部教授)は14日、2012年度の診療報酬改定に伴うDPC関連の見直し案を決めた。DPCをめぐり中央社会保険医療協議会(中医協)では、同制度に参加する病院を「大学病院本院群」など3つのグループに分けた上で、各グループの診療密度に応じて、「基礎係数」を3通りに設定することなどにはほぼ合意している。見直し案では、3グループのうち大学病院本院群と「高診療密度病院群」(仮称)に、12年度から外来データの提出を新たに求める方向性を打ち出している。一方、「その他急性期病院群」によるデータ提出は任意とし、提出した場合には診療報酬で評価する。中医協の総会に、21日に報告する。
大学病院本院群など2つのグループに新たに求めるのは、「外来診療に係るEFファイル」(出来高点数情報)の提出。また、その他急性期病院群については、同様のデータを期限内に提出したら、「データ提出指数」による評価を上乗せする。具体的には、「0.05点」の加算を目安に検討する。
DPC制度は本来、急性期病院の入院診療を評価するのが目的だが、医療機関の機能や役割を適切に評価・分析するため、外来を含む医療の状況を一体的に把握すべきだとの指摘を踏まえた。ただ、診療報酬改定に合わせて12年4月からスタートするのは困難だという意見もあり、開始時期がずれ込む可能性もある。
このほか、DPC不参加の出来高病院による診療内容を評価・分析できるようにするため、これらの病院に診療データの提出を求めることを中医協に提言する。厚労省は14日の分科会で、データ提出した出来高病院を診療報酬で評価する方針を示した。
(残り0字 / 全828字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】