【新日本有限責任監査法人パブリック・アフェアーズグループ エグゼクティブディレクター 武藤隆】
連載では、医療機関の財務状況の見方や資産と資金調達の関係、損益/キャッシュフローと負債の関係について説明してきました。最終回は将来的な病院の建て替えを考慮しつつ、事業計画を作成する場合の注意点と、目標となるバランスシートの状況/財務状況について考察します。
病院の建て替えは、医療機関にとって一大事業であり、進め方を間違ってしまうと、長期にわたる負担となってしまいます。社会環境や医療制度・政策の変化に対応するために資金が必要になっても、身動きが取れなくなったり、周辺の医療機関に比べてサービスが見劣りするようになっても、更新投資ができないかもしれません。引いては実質的な破たん状態となったり、金融機関や関係先、有力病院等の救済を受けることもあり得ない話ではないでしょう。
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