中央社会保険医療協議会(中医協)の総会は8日、がん治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)の類似薬「キイトルーダ」(同ペムブロリズマブ)の薬価を了承した。加算などが適用されなかったため、一日当たりの薬価はオプジーボと同額の3万9099円。15日にも保険が適用される。オプジーボとキイトルーダは、医療保険財政への影響が大きいため、厚生労働省では近く通知を出し、保険上の使用を厳格化する方針だ。【敦賀陽平】
今回、最類似薬と薬価をそろえる「類似薬効比較方式(I)」が適用され、薬価は20mg0.8mLが8万4488円、100mg4mLが41万541円(いずれも1瓶)となった。
国内外の臨床ガイドラインで第一選択薬としての使用を推奨されていることから、キイトルーダを製造販売するMSDは、比較薬よりも有用性が高い場合の加算を求めたが、オプジーボの方が効能・効果が広いことなどから、中医協の薬価算定組織はこれを退けた。
キイトルーダの薬価の決定に合わせて、がん組織・細胞中のPD-L1の発現率を測定するコンパニオン診断薬「ダコ」を使用した臨床検査の保険適用についても了承された。この検査は、非小細胞肺がん患者に対して、オプジーボとキイトルーダの投与の適否を判断する目的で行われるもので、保険点数は2700点となった。こちらも月内に保険収載される予定。
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