医療従事者の働き方改革やタスクシフト/シェアに貢献するツールとして、労力と時間がかかる定型業務をロボットに肩代わりさせる「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」が注目を集めている。
単純作業はロボットに任せ、空いた時間を人にしかできない患者対応にシフトできると導入する医療機関も広がっている。
一方でまだ聞き慣れない仕組みから「RPAで何ができるのか?」「導入するには?」といった声も聞かれる。RPAのイロハを一般社団法人メディカルRPA協会の木村浩司理事に聞いた。【井上千子】
木村氏が、CBセミナー(12⽉15⽇、オンライン開催)に登壇︕
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■RPAって何ですか?
RPAとは、人間がパソコン上で行っている事務作業をソフトウエア型ロボットに覚え込ませ、自動的に代行してもらう取り組みです。
RPAロボットは勤務時間外も24時間365日働いてくれるだけでなく、人為的ミスも防げ、スピーディー。もともとは金融業界で一気に広がりましたが、医療分野でも効率化や安全性、医療の質に貢献すると名古屋大学医学部附属病院などが着目。
医師の働き方改革の一環で2024年度から医師に対しても時間外労働の上限規制が適用されることも追い風となり、19年9月に一般社団法人メディカルRPA協会が設立されました。
■「繰り返しの単純作業」はRPAの得意分野
RPAロボットはパソコン上で行う、繰り返しの単純作業が得意です。そのため親和性の高い人事や経理、医務課などまずは事務部門から導入する医療機関が多いです。
例えば「入院患者シート印刷ロボ」があります。
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