【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■データ数で係数に差をつけ、退出を促すのは不適切
2024年度診療報酬改定での医療機関別係数の見直しにより、DPC標準病院群はデータ数が月90未満とそれ以外で基礎係数に差が生じるようになった=資料1=。
データ数の少ない施設では、医療資源投入量が相対的に少ないことを反映した措置である。ただし、これらの関係性は必要十分条件ではない。データ数が少なくても医療資源投入量の多い施設はあり、逆にデータ数が多くても医療資源投入量の少ない施設はある。つまり、この基礎係数に差を設ける制度は、一見、関連性のありそうな条件を利用し、無理矢理こじつけた不適切な評価と考えている。詳しくは一昨年に拙稿「データ数が少ないと複雑性係数は高くなる、それ当たり前!」で述べた。
■DPC制度からの退出を促されたら、どのパターンを選ぶのか
データ数を基準に、基礎係数に差を設けることも問題だが、さらに次期診療報酬改定ではDPC制度参加・退出の判定にデータ数を用いることが想定されている=資料2=。
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次回配信は6月4日を予定しています
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