【千葉大学医学部附属病院 副病院長、病院経営管理学研究センター長 、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
コメの価格が上昇しており、社会問題化している。資料1に示すように、食料の消費者物価指数は上がり続けており、そう簡単に解決する問題ではなさそうだ。食料の海外依存度が高いわが国からすれば、他国でも上昇し続けている状況からして今後も楽観視はできないと予想する=資料2=。
■随意契約でコメの価格が下がるなら
コメの価格を下げるために、従来の入札方式を随意契約に切り替え、ある意味、強制的に価格を引き下げようとする施策が行われている。市場原理に則れば需要と供給で価格は決まるわけであり、政府の介入で中長期的に価格が下落するかは分からない。
そもそも私はその道の専門家ではないので、今後、コメの価格がどうなるか分からないし、コメントする立場にもないが、安定供給がなされなければ、備蓄米を放出しただけで、価格が安定するのだろうか。このことは、入院医療を提供する病院にとって大きな関心事であり、ぜひとも政府には頑張ってほしいという気持ちはある。
ただ、今回の随意契約に私個人としては違和感がある。私が関わる国公立・公的病院は、
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