OTC類似薬を巡っては、6月に取りまとめられた骨太方針2025で保険適用からの除外を年末までの予算編成過程で十分に検討し、早期に実現可能なものについては26年度から実施する方針が示された。
この日開かれた記者会見で倉谷代表理事は、アトピー性皮膚炎に対して用いるOTC類似薬が保険給付から外れた場合に増加する患者の負担額の試算を紹介。保湿剤として用いるヘパリン類似物質油性クリーム0.3%は60グラムで1370円、ステロイドのリンデロン-V軟膏0.12%は10グラムで1,920円の増となる。一日の使用量を踏まえると、毎回使用する保湿剤だけで月に1万5,290円の負担増となり、これに必要に応じて外用薬や飲み薬などの費用負担も伴うとした。
母親は、魚鱗癬を患う息子の薬剤費が24年7月-25年6月の一年間で約3万円だったものの、保険適用から除外された場合は約82万円と27倍に跳ね上がると説明。社会保険料を負担した上で多額の薬剤費も支払わなければならないことになるとし、薬剤費のために生活が立ち行かなくなる人が出ないようにOTC類似薬の保険給付の継続を強く訴えた。
保団連の橋本政宏副会長は、OTC類似薬の保険適用を除外することで「医療の質が大きく下がる」と断言。患者の経済状況によって治療内容が左右される可能性があるのに加え、症状のある患者が重大な疾患ではなく市販薬で対応可能かどうかを自分で判断しなければならず、結果として病状の悪化を招くケースも増えると危惧した。
保団連の本並省吾事務局次長は、国民の健康に多大な影響が出る議論だと強調。OTC類似薬の保険外しが結論ありきで進められようとしている現状に、「患者を守る立場の医療団体として看過できない」とし、7月20日が投開票の参議院選挙の争点にしたい考えを示した。
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