診療側の江澤和彦委員(日本医師会常任理事)は、意見交換で「金融機関からの融資に既に支障を来し、(返済)利息の高いファクタリングに頼らざるを得ない厳しい状況の表れだ」と指摘した。
太田圭洋委員(日本医療法人協会副会長)は「病院医療は金融機関から“構造不況業種”と見なされている」として大幅なてこ入れを訴えた。

■23年度は病院赤字、診療所黒字
中医協の総会はこの日、26年度の診療報酬改定に向けて医療機関の経営状況を踏まえた対応を議論し、厚労省は、病院が本業でどれだけ利益を確保できているかを示す医業利益率が、23年度は3,014病院の平均で0.7%の赤字だったとするデータを示した。補助金などの収入を含む経常利益率は1.2%の黒字だった。
これに対し、医科診療所の医業利益率は無床と有床を合わせた1万6,606カ所全体で平均6.9%の黒字で、支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は「病院と診療所の経営状況には明確な違いがある」と指摘した。
これらの分析は、医療法人経営情報データベースシステム(MCDB)の23年度分のデータを使ったもので、新型コロナ関連の補助金や特例措置の影響が含まれている可能性がある。厚労省は最新の24年度データの分析を急ぐ。
病院の類型や機能別、地域のタイプ別の経営状況も示した。病院の類型別の医業利益率は、一般病床が50%超の「一般病院」(1,355病院)が1.7%、精神病床80%以上の「精神科病院」(592病院)が0.2%のいずれも赤字で、療養病床50%超の「療養型病院」(964病院)は1.4%の黒字だった。
また、一般病院の病床規模別では、199床以下に比べて200床以上の病院が厳しく、「200-299床」「300-499床」「500床以上」はそろって経常収支が赤字だった。
病院の機能別では急性期病院の経営が特に厳しかった。地域のタイプ別では赤字病院の割合が「大都市型」(人口100万人以上など)で53.5%、「地方都市型」(人口20万人以上など)は54.6%、「人口少数地域型」(それら以外)は62.1%といずれも過半数を占めた。
松本委員は、一般病院を「199床未満」と「200床以上」のグループに分けると、どちらのグループも病床規模が大きいほど利益率が高いことを指摘し、「病院の集約化を進めることが経営改善に寄与する可能性がある」と述べた。
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