【千葉大学医学部附属病院副病院長、病院経営管理学研究センター長、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
1. 前稿の振り返り
前稿では急性期総合体制加算の届け出病院について深掘りし、急性期総合体制加算への移行状況についてデータを基に、人口50万人以上の二次医療圏での届け出が全体の約6割であることを明らかにした。さらに、各加算の届け出状況別の診療実績などについて取り上げた。
本稿では、より地域に焦点を当てたい。急性期総合体制加算を届け出た二次医療圏の特性や、届け出が複数ある場合はどうだろうか。そして、そもそもそのような病院が存在しない場合などの各病院の位置付けについても私見を交えて論じていく。
2. 急性期総合体制加算届け出病院の人口カバー状況
図表1は、二次医療圏人口を急性期総合体制加算の届け出病院数で除したものである。
最も多いのが人口10万人以上-20万人未満の地域で、次いで人口20万人以上-30万人未満である。10万人以上-30万人未満の地域で全体の約3分の2を占める。地域医療構想では、急性期拠点機能について人口20万人-30万人に1つ程度とされており、仮に30万人だとすると急性期総合体制加算を届け出ているからといって必ずしも急性期拠点機能を担うということにはならないことになる。
図表2・3は、同一二次医療圏に3つ以上急性期総合体制加算を届け出る病院が存在する地域の状況である。二次医療圏ごとの急性期総合体制加算の届け出病院数、二次医療圏人口、二次医療圏人口を急性期総合体制加算届け出病院数で除した数、急性期病床で算出したハーフィンダール指数(HHI)、さらに競争区分は全国の二次医療圏におけるハーフィンダール指数を25パーセンタイル値きざみで分けた。Q1は25%タイルの非常に競争が激しい地域を指し、Q4はハーフィンダール指数が1に近い競争の緩やかな地域を意味する。

急性期総合体制加算の届け出病院が最も多いのが
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