厚生労働省は、診療報酬調査専門組織「DPC評価分科会」が9日に開いた会合で、DPC対象病院が所属する病院群を自ら選択できる仕組みについて検討するよう提案した。DPC対象病院の9割弱が所属する「III群」の細分化を視野に入れたものだが、委員からは、細分化した病院群ごとに「基礎係数」を設定することに対する慎重意見が相次いだ。【佐藤貴彦】
DPC対象病院が算定する診療報酬の水準は、病院群ごとの「基礎係数」や、入院基本料等加算などの届け出状況を反映させる「機能評価係数I」、病院が果たす役割・機能などを評価する「機能評価係数II」などで決まる仕組み =図、クリックで拡大= 。同じ病院でも、III群に所属する方が機能評価係数IIの値が高いケースがあり得るが、基礎係数の値がI群、II群、III群の順に高いことなどから、II群になるために診療実績を積むIII群病院が少なくない。
9日の会合で厚労省は、I群とII群の要件を維持した上で、それ以外の病院が所属する病院群を複数設定できるかどうか、さらに分析する必要があると指摘。併せて、所属するための要件を満たせば、病院が好きな病院群を選択できる仕組みについても検討するよう促した。
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