【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■ニーズはあるのに増えない看護補助者
看護補助者が増えない。2024年11月に1月に公表された医療施設調査(23年調査)の結果によると、病院で働く看護補助者は、前回の調査(20年)から1万人以上減った=グラフ1=。
入院患者の高齢化、病床の高回転化などにより、看護補助者へのニーズは増えている。それにもかかわらず、看護補助者の人数が増えない。この点について、24年4月の拙稿「看護補助者を増やせない2つの理由」では、病院の設立母体の背景を踏まえ、待遇面の理由として「大学・国公立病院の非正規雇用」と「民間・公的の低賃金」を挙げた。
その後、診療報酬改定や最低賃金アップなどを受け、どのような変化があったのだろうか。
ほかのニュースメディアでは、ベースアップや初任給の見直しを報じる記事が目立つ。診療報酬・介護報酬制度の上で運営する医療機関や介護施設にとって、他産業が積極的に給与引き上げを行う環境は極めて厳しい。そのような中、看護補助者を積極的に確保している施設の状況について考えてみたい。
■高齢患者の増加は、看護補助者の業務ニーズを高める
23年度の病床機能報告を基に、看護師(准看護師、助産師を含む)の配置と平均在棟日数について、入院料ごとに全国の病棟データを集計した=グラフ2=。
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