ベースアップ評価料は、看護師や薬剤師など病院や診療所に勤務する32の医療関係職種の賃上げの原資を配分するため、24年度の報酬改定で新設された。
医科の場合、外来や在宅医療を行う医療機関向けの「外来・在宅ベースアップ評価料I」が基本で、この評価料でカバーし切れない原資を補填するため、無床診療所向けに8通りの「外来・在宅ベースアップ評価料II」、病院・有床診療所向けに165通りの「入院ベースアップ評価料」を作った。
厚労省は、診療報酬のほかに賃上げ促進税制なども組み合わせ、23年度との比較で24年度に2.5%、25年度までの2年間では計4.5%の賃上げを行うとしていた。
ベースアップ評価料を算定する医療機関は、届け出の際に賃金の改善計画を提出し、実際の改善状況も定期報告(毎年8月)する。厚労省は21日、全国の医療機関が提出した賃金改善の計画値の集計結果(6月末現在)を中医協の「入院・外来医療等の調査・評価分科会」に報告した。
それによると、計画書の記載不備などを除く医療機関7,318カ所が出した32職種全体での基本給と毎月決まって支払われる手当の引き上げの計画値(加重平均)は、いずれも23年度との比較で24年度は2.69%、25年度までの2年間では3.40%で、国の想定の「2年間で4.5%」に届かなかった。
医療機関の種類別の計画値は、25年までの2年間で病院(4,488カ所)3.43%、有床診療所(692カ所)2.98%、医科の無床診療所(1,562カ所)2.57%、歯科の無床診療所(576カ所)2.30%だった。
分科会の津留英智委員(全日本病院協会常任理事)はこの日の意見交換で、国が行ったベースアップ評価料の制度設計に「問題があった」と捉えるべきだと指摘した。
【関連記事】


