そのため、医療機関の役割分担に関する地域の協議では、▽救急車の受け入れ件数▽診療領域ごとの全身麻酔手術の件数▽医師など医療従事者数▽急性期病床の数と稼働率-などの地域全体や医療機関ごとの実績のデータを使う。医療機関の築年数のほか、手術室や集中治療室など設備の整備状況も参考にする。
急性期拠点機能の医療機関の整備目標は、構想区域の人口規模に応じて設定する。大都市型(100万人以上)では複数の医療機関を確保する。ただ、人口規模が著しく大きい上に、ほかの地域から受診する患者も多い東京などは例外的な取り扱いを検討する。
一方、「地方都市型」(50万人程度)には急性期拠点機能を1カ所から複数カ所確保する。「人口が少ない地域」(30万人程度まで)では手術などの手厚い医療を集約し、1カ所にする。
ただ、全身麻酔手術の件数の実績を基準にして急性期拠点機能を絞り込む場合、手術を外来にシフトする医療機関の取り組みを妨げかねない。また、救急車の受け入れ実績を求めると、急性期拠点機能の不要な救急要請が行われる可能性がある。そのため慎重に判断する。
4つの医療機関機能のうち、高齢者救急・地域急性期機能の医療機関は▽救急車の受け入れ台数(人口が多い地域)や医療従事者数、地域包括ケア病棟入院料や地域包括医療病棟の届け出状況、高齢者施設との連携状況などの指標を判断材料にする。
また、在宅医療等連携機能では、在宅療養支援診療所や在宅療養支援病院の届け出、訪問診療や訪問看護の実績、高齢者施設との連携の状況などのデータを使う。

■「建て替えが実現可能か検討必要」
厚労省はこの日、医療機関の建築費が年々増えているとするデータを検討会に示した。病院・診療所の建築単価(1平米当たり)は11年の21.5万円から、24年には46.5万円に上昇した。
医療機関の経営が悪化している中、築40年超えの病棟が全国に約1,600病棟(約16万床分)あると見込まれ、厚労省は、医療提供体制の確保に関する地域の協議では、建て替えも含めて実現可能なのか「検討する必要がある」としている。
【関連記事】


