【北海道介護福祉道場 あかい花代表 菊地雅洋】
6月以降、介護保険の訪問看護として利用者宅でオンライン診療の補助を行う際に介護報酬が請求できるようになる。オンライン診療補助の介護保険訪問看護費は3構造となっており、現行の訪問看護指示書の期間内に、訪問看護計画にないタイミングで利用者宅を訪問し、オンライン診療補助を実施する場合は、2027年度の次期介護報酬改定までの間に限り、厚生労働省の事務連絡「介護保険最新情報Vol.1501」で示された単位を算定できる。
あらかじめ計画されていた訪問看護の提供中にオンライン診療の補助も行う場合は、元々の訪問看護とオンライン診療の補助の時間を合算し、その合計時間に対応する時間区分の報酬を算定するとしている。さらに医師の判断の下、利用者の同意を得てオンライン診療を補助する場合など、訪問看護指示書が交付されていない利用者を対象とする場合は、医療機関側が対応する診療報酬(訪問看護遠隔診療補助料)を算定し、訪問看護事業所と合議の上で費用を精算するとされている。つまり医療機関と訪問看護事業所の協議によって、診療報酬の中から医療機関側が支払う訪問看護費の額を決めるというものだ。
このように、オンライン診療補助の訪問看護費が新設されることによって、オンライン診療自体がさらに普及することが予測される。それは高齢者にとって求められる方向だと思う。通院困難者が必ずしも要介護度が高いとは限らない。高齢者にとって医療機関の場所が遠く、診療の待ち時間が長時間に及ぶこと自体が通院困難な理由と言える。特に限界集落といわれる中山間地が増えている現状で、生活圏域の中に医療機関が存在しない地域に住む高齢者は、定期処方薬を受け取りに行くだけの通院で体力や気力が大きく削がれるケースも見受けられる。そのような地域に住む高齢者にとっては、訪問看護師が自宅訪問することによって、そこで慢性疾患の診療を受けることができ、常用薬の処方を受けることができるのは、歓迎すべきことだ。
中山間地以外に住む場合でも、何年も変わることがない定期処方を受けるためだけに1日がかりの通院を強いられる高齢者も少なくない。それらの人々にもオンライン診療の補助の訪問看護費の新設は朗報と言える。そのサービスを利用することによって長時間の通院と待合室での長時間の待機がなくなり、その分の時間を趣味などの活動に回すことができるからだ。それによって心身活性化や自立支援が促進されるかもしれない。そうした、目に見えない効果も期待できるので、担当ケアマネジャーの方々はケアプランにオンライン診療支援の訪問看護を積極的に組み入れていただきたい。
■改定サイクルの変更に法的なハードルはない
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次回配信は6月25日を予定しています
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