このほど大阪市内で開かれた「メディカルジャパン2015大阪」では、関西を代表する2人の病院経営者が特別講演を行った。職場環境の改善が引き起こす奇跡のV字回復、そして、徹底したコスト管理による全員経営。2人の成功の裏には、医療者を経営へと巻き込む強力なリーダーシップがあった。【敦賀陽平】 「院長就任初年度に17.5億円の増収」「4年間で職員301人増」―。1人目の演者を務めた北野病院(大阪市北区)の藤井信吾院長の口から、驚くべき発言が飛び出した。
07-10年、京都医療センター(京都市伏見区)の院長を務めた藤井氏は、初年度に17.5億円の増収を果たし、赤字からのV字回復を達成。4年間で46.6億円増となり、1病棟を新設したほか、職員301人を新たに雇用した。その後、11年春に北野病院の院長に就任後も、これまでに計32億円の増収を成し遂げ、常勤だけで69人の職員を増員した。
「いずれの病院でも、リストラという考えは全く持っていなかった。職員を増やして、ゆとりある職場づくりを目指した」。藤井氏はこう振り返った。
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