腹腔鏡下肝切除術で医療事故が相次いだことを受け、群馬大医学部附属病院は、第1外科と第2外科に分けていた「ナンバー外科」の診療体制を廃止する方針を明らかにした。これまで「3つの臓器別診療科が2つの外科に重複して存在」(同病院)していたため、別々の指揮命令系統の下、手術適応や術式などが異なっていた。4月からは「外科診療センター」に統合し、6つの臓器別診療科を設ける方針だ。【新井哉】
■肝臓手術で「過失」、報告書で診療体制を問題視
同病院の医療事故をめぐっては、第2外科の同じ医師が執刀した腹腔鏡下肝切除術で患者が相次いで死亡。2月中旬にまとめられた事故調査報告書では、14年6月までに確認された92例の腹腔鏡下肝切除術のうち、「58例が保険適用外の疑いがあり、そのうちの8例が術後4か月以内に亡くなっていた」と指摘。死亡した8例については、いずれも「過失があったと判断される」とした。
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